「神のしるしと不思議」
今日からは、エジプトの国内にあった「しるしと不思議」について見て行きます。
第一 「杖が蛇に」
主なる神が、「あなたと共にいる」という証拠を示しなさい!そう言われた時に、最初のしるし、最初の奇跡として、アロンの投げた杖が、蛇と変わったのでありました。しかし、そんな蛇を出したからと言って、パロとしては痛くもかゆくもありません。その時代エジプトにも、知恵ある者と呪術者がおり、「秘術」によって同じ様に、杖を蛇と変えてもいます。
この所のヘブル語を見ると、「タンニーム」とあり、それは創世記1章21節の「海の巨獣」
でありました。その他には「わに,へび,海の巨獣,竜」と訳せれてもいます。この蛇は、エジプトを象徴していると考えられます。主は海の巨獣、エジプトの国家を杖から創造し、また杖に戻す事が出来るといった「しるし」であります。
第二 「ナイル川の水が血に」
この「しるし」ではパロはこれまで多くの人間の血を流して来た故に、エジプトの上にもその報いとして大量の血が流れるというしるしです。
第三 「カエルの災害」
エジプトもカエルの様に積み上げられた死体の山と、その死体による悪臭が国中に蔓延する事への「しるし」なのであります。
第四 「ぶよの災害」
この「しるし」ではエジプトの起源と未来は奪い去られ、存在さえなくなるといった「しるし」です。神の創造の御業を妨害するモノの儚さを、この「しるし」で示すのであります。
ポイント1 「しるし」
「しるし」・・・その本質に類似したモノを用いて将来を前もって示す特殊な言葉や出来事の事、「しるし」である前兆は人々の注意を引きつけた上で、悲惨な将来への方向を示し、同時にそれらの中にある確かな事を伝達していると言います。
ポイント2 「不思議」
不思議一般的に自然法則を超えた不思議な現象であるといいます。全能者の創造の技と摂理が、奇跡、不思議であります。無から有、死から復活、この出来事が聖書の告げている神の不思議の業の中心的なモノだと言われます。不思議はこの世界において生じる、常識を覆すような事であり、その出来事は、神の存在、目的、力を原動力として起こっているのであります。神が行われる「奇跡」、「不思議」という概念は、永続的な驚きが、そこにあると言っています。
私たちは、どの様な時代を経験したとしても、そのしるしと奇跡の裏側にある本質である永遠性、そう主の御名を求める者は、「みな救われて永遠の命に生きる」というこの福音の永遠性に立っていこうではありませんか!